暗記テスト(小テスト)って重要?

暗記テスト(小テスト)は何のためにあるの?

授業で毎回行う暗記の小テスト。
「小さいテスト」ってことでしょう?それってどのくらい重要ですか?
面と向かって、こう聞いてくる生徒はいませんが、軽く考えていることがあります。

単語10個くらいのテストで7〜8個正解したら、自分は結構覚えることができたと感じているお子さんがいます。
定期テストで100点中80点になったら、できるようになってきたね、と褒めることがありますが、
基本的に、小テストは満点でないと不合格とすべきです。

小テストは、何の為にあるのでしょうか?

暗記の小テストは「覚える時間と労力」を知るためのもの

暗記の小テストは、「覚える」にはどのくらいの労力がいるのかを、知るためにあると言ってもいいでしょう。

例えば、100個の新しい漢字を明日までに覚えてきなさい、と言われたら、
できないよ、とか、大変だな、と思うでしょう。

では、3個の新しい漢字を明日までに覚えてきなさい、言われたらどうでしょう?
ほとんどの人が、できるような気がするのではないですか?
もっと言えば、1個の新しい漢字、なら、自信を持って、はい、わかりました!できます!と言えるのではないでしょうか?

なぜ、できる!と思えるのかというと、1個(あるいは3個)の漢字を覚えるのにどのくらい練習すればいいのか想像ができて、それが今日中に可能だとわかるからなのです。
それが、100個になると、想像しにくくなって、無理な気がしてくるのです。

授業で毎回行う暗記の小テストのねらいは、そこに出てくる漢字や英単語をただ単に覚えることだけにあるのではないのです。
もちろん、その漢字や英単語が必要だから覚えてきてもらいます。
しかし、本当のねらいは、10個とか20個とかの漢字や英単語を覚えるのに、どのくらいの時間や労力が必要なのかを知る訓練をすることなのです。

仮に、10個の漢字を覚えるのに毎回30分くらいかかるとしましょう。
そうすれば、100個の漢字を覚えたいときに、かかる時間は300分(5時間)くらいと判断して、休みの日ならできる、とか、1日では難しいから3日かけて覚えよう、という判断ができるようになるのです。

漢字や英単語の小さな暗記テストで、自分の暗記にかかる時間や労力を知れば、英語の構文や社会の語句暗記も同様に、かかる時間や労力を予測して取りかかることができます。
不思議なもので、人は、予測しずらいことに対してはハードルが高く感じられますが、予測できることについては、ハードルはずっと低く感じるものです。

さらに、毎回続けることで、暗記することに「慣れ」ていきますから、暗記のスピードは上がっていきます。

暗記の小テストは満点じゃないと意味がない

暗記の小テストは、1問でも間違えてしまうと、効果が小さくなってしまいます。

上記のように、10個とか20個とか、ひとかたまりの言葉を覚えるのに、どのくらい時間や労力をかければ良いのか、というのは、一つでも間違えてしまったら、そのひとかたまりの言葉を覚えるのにどのくらい努力すればいいのかという目測が、結局のところ、誤っているということになるのです。
つまり、詰めが甘いのです。

ケアレスミスも含めて、それを防ぐための努力を考え工夫し、実行することでその先が見えるのです。
10個を完全に覚えられない子が100個を覚えることはできません。

一個間違いだったから大丈夫とか、単なるうっかりミスだったから本当は覚えている、という考えはやめましょう。
あと一個の間違いをなくすにはどのくらい練習すればいいのかを試し、訓練しなければ意味がありません。

暗記の小テストの勉強方法

以下の方法を試してみましょう。
また、自分に合った方法を工夫して見つけてみましょう。

英単語暗記の手順

(漢字やその他の語句暗記にも応用できます)

①英単語の発音を確認する。

②日本語訳を見て、英単語を「言う」練習をする。
 (漢字なら「読む」練習になりますね)

③全ての単語について「言う」テストをしてみる。
 (漢字なら「読む」テストをすればいいですね)

④「言う」テストが全部できたら、「書く」練習をする。

⑤全ての単語について「書く」テストをする。

⑥一つでも間違えたら、間違えたものだけ「言う」「書く」の練習、テストを繰り返す。

⑦もう一度、全ての単語について「言う」テスト、「書く」テストをして、全問正解をするまで⑥を繰り返す。

⑧全問正解できたら、その日の練習は終わり。単語量によって、一日おき、三日おき…に確認テストをして間違えたら全問正解するまで練習・テストを繰り返す。

⑨実際の小テスト直前にも、もう一度テストをして確認する。

★慣れてくれば、スピードが上がりますよ!★


注意点は以下の通りです。

注意点

①いきなり書かない!
(読めないものを書かない!日本語から英語を言えないものを書かない!)

②正しいもので練習!
(教科書など、正しく印刷されているもので練習。自分が書いた文字など、間違えているかもしれないもので練習しないこと!間違えたまま、何度も練習してしまいます。)

③確認テストをするとき、答え合わせは正確に!
(間違えたものに丸をつけたり、間違えたまま覚えない!おうちの人に丸付けをしてもらうのもいいでしょう。)

「言う」練習で「音」から、
「書く」練習で「目」と「手」から、暗記しましょう!
家の中で歩きながら暗唱すると、さらによく覚えられる人もあるようです。

連続満点目指して頑張りましょう!







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