志望校が決められない

偏差値だけが全てじゃない(でも大事・・?)


志望校はどのように決めるのでしょうか?
一緒に考えてみましょう。

(1)模擬試験で志望校判定を!

①まずは模擬試験に申し込み!

中1・中2生は、まずは模擬試験にチャレンジしてみましょう。
え?いきなり?と、思われるかもしれませんが、はい、いきなりです。
まずは申し込みましょう。
そして、模擬試験を受験する際、志望校記入欄というものは必ずあります。
申し込み時ではなく、ほとんどの場合は受験日当日に記入します。
申し込んでから、受験日までに、志望校を探してみるのです。



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②受験日までに志望校を決める!(幅広い検討を!)

模試の判定は5校程度。
何かきっかけがなければ、なかなか一歩が踏み出せないものです。
まずは、居住地で受験可能な高校はどんなところがあるのか、インターネット等でしべてみましょう。そして各高校のHPを調べてみましょう。
また、受験する予定の模試が、資料を提供していて、偏差値等を参考にできる場合もあります。
最近は、私立はもちろん、公立高校もさまざまな特徴を打ち出しています。
HPを開いてみると、「普通科」だけではなく、総合学科や単位制普通科など、聞きなれない言葉も出てくるでしょう。
学科だけではなく、さらにコースが分かれていますから、その中で、自分が興味を持てるところを探していきます。
中学校で部活動に力を注いでいるなら、それぞれの高校でどのような部活があり、そのレベルなども調べてみるといいでしょう。
私立高校は何年生でも、説明会に参加できます。HPに説明会の日時が書いてあったら応募してみましょう。
それに対して、公立高校は、中3生しか説明会に参加できません。コロナ禍で人数制限もある場合があります。しかし、中に入ることができなくても、高校の前まで実際に行ってみることは可能です。電車に乗ったり、バスに乗ったり、実際に足を運んでみると印象も変わるかもしれません。
こんなふうにして、まずは模試受験の申し込みをきっかけに、高校調べをしてみましょう。

そして、模擬試験受験後に返却される結果グラフと志望校判定を見てみましょう。
選んだ高校は今の自分からものすごく遠いですか?
それとも、努力したら、夢は叶いそうですか?
模試の判定は志望校決定に大いに役立ちます。
まずは、できるだけ幅広く志望校を検討することをお勧めします。

(2)オープンハイスクール(公立高校)に参加!

公立高校のオープンハイスクールへの参加については、現在ほとんどの学校で、各自でネットから申し込む方法がとられています。

①オープンハイスクールのスケジュール・申し込み

日程を確認して、興味のある高校見学のスケジュールを立てましょう。
1学期にちらほらと文化祭を公開したりする高校もありますが、コロナ感染対策で、ほとんどの高校が夏休みの3日間のオープンハイスクール期間に集中しています。
日程が重なってしまったら、どちらかを優先せざるを得ませんが、秋に開催される場合もありますので問い合わせたりして調べておきましょう。

コロナ感染対策で、人数制限をしている場合がありますので、オープンハイスクールの日程が公開されたら出来るだけ早く参加申し込みをすることをお勧めします。

オープンハイスクールの申し込みができたら、中学校の先生や塾の先生に報告しましょう。
気軽に申し込んだだけだから・・と、特に、塾の先生に報告をためらう人がいますが、そもそも、塾というのは生徒の受験をサポートする場所です。生徒の興味のある高校や志望校を知らずに指導はできません。今後、気持ちが変わる前提で、今の段階の志望校を相談・報告しておきましょう。

②オープンハイスクールは保護者も参加

オープンハイスクールには、参加可能な限り保護者も参加しましょう。
生徒本人だけでは、説明を聞き逃していることが少なくありません。質問など、本人が躊躇してできないこともあります。また、学校までの道順や、朝のラッシュ時はそのような状態か、など、子供が気がつかないことも、親の目線で気がつくことがあります。せっかくの訪問の機会を無駄にしてはいけません。保護者も参加して協力しましょう。
また、最後に志望校を絞り込む際、事前に一緒に高校訪問をしていたら、親子で具体的な話をしながら相談することができます。

(3)公立推薦受験

公立推薦の場合は秋のオープンハイスクールが終わった頃に中学校が受験申し込みの受付を始めます。

本人の希望通りに受験できるかどうかは意思表示をしてみないとわからない場合もあります。推薦受験へのエントリーを簡単に受理されても、合格を保証された訳ではありません。推薦でも不合格になることもしばしばありますし、成績が足りないなどの理由で、エントリーそのものを諦めさせられることもあります。

当然ですが、中学校に申し出ることができるのは、「自分が本当に行きたい一校のみ」ですから、校内で自分より内申点がずっと高い生徒ばかりがエントリーしていることがわかったからといって、もう少し偏差値の低い高校の推薦枠に変えることは基本的にはできません。申請する前に、学校や塾の先生によく相談をし、さまざまな検討をした上で申請するようにしてください。

(4)公立一般受験

一般受験の志望校決定は、1月の模試結果を見てからでも大丈夫です。

①1月の模試で第1志望校合格可能性が80%を下回った場合

1月の模試結果で第1志望校判定が80%を切ったら、第2志望または併願の私立高校になる可能性が高くなることを自覚しましょう。
気を抜かずに、勉強内容を再検討しなければなりません。
生徒の性格によって、本番で緊張しやすい場合、志望校の変更を検討してみても良いでしょう。

②1月の模試で第1志望校合格可能性が70%を下回った場合

1月の模試で第1志望校の合格判定が70%を切ったら、志望校の変更も検討しましょう。

しかし、一方で、その志望校に強くこだわりがあり、受験しなければものすごく後悔する、と感じているなら、チャレンジすべきです。
その場合は、公立の複数志願の第2志望校のランクを落とす、または、そのランクを落とした第2志望校と私立を比べた場合に、私立の方がいいと判断したなら、複数志願をやめて、不合格の場合は併願した私立高校にする、という判断もあります。

(5)私立専願・併願

公立高校の受験を望まれる方が多い一方で、学力・志、共に高い生徒が私立専願を望む場合もあります。
私立の特色を見て、メリットを今後の学業に活かしていくならとてもいい判断です。

ただし、その場合、受験日が早い分、公立一般受験生との受験勉強の量に差が出ます。その差は、受験に関してはありがたいような気がしますが、将来ツケが回ってくる可能性があります。公立推薦受験生もそうですが、私立専願受験生は、受験そのものに標準を合わせるのではなく、中学生の学習の総大成として受験期の勉強を行う姿勢が大切です。その心意気が、受験はもちろん、のちの高校生活も支えることになるでしょう。

(6)志望校決定、最後の決め手は?

志望校を決めるにあたって、まずは興味を持てる高校を探すことから始まります。
しかし、望んでも受験できない場合もあるでしょう。
大学受験なら浪人して受験日を1年遅らせて、もっと勉強することも可能ですが、高校の入試日は決まっています。受験申請をする時点での学力で判断しなければなりません。
一生懸命勉強しても、志望校決定の時期に勉強が間に合っていない場合もあるのです。
そんな場合は、志望校を変更することになります。
不本意かもしれませんが、まずは、今の自分でできる限りのところで勝負するしかないのです。
今の自分に自信を持って、先の可能性を探しに行くべきです。

また、一方で、自分の学力は一旦置いて、自分が本当に興味を持てたなら、内申点や模試の結果でもっと偏差値の高い高校を狙える状況であっても、あえてランクを落としても自分の興味を優先させる決断もあります。

一昔前なら、一つでも偏差値の高い高校・大学に入学さえできれば、その後も大手企業に就職できて、一生を保証してくれる、世の中みんながそう信じていました。
そんな考えは時代遅れだということは、皆さんも薄々感じておられることでしょう。

では、偏差値はもう過去のもの?何も意識しないでいいの?というとそうではありません。
偏差値の高い高校・大学には、やはりそれなりの学習の環境・設備が揃っています。学習カリキュラムの内容・質はもちろん、生徒についても、偏差値が上がれば、優秀な仲間が増える可能性が大きくなるでしょう。そういったことを求めているなら、偏差値は非常に有効な判断基準となります。

また、もっと戦略的な話をするなら、偏差値の高い高校にも低めの高校にも、有名私立大学への指定校推薦の枠がありますので、自分の学力よりも低い高校に入学すれば、校内選考で決まる指定校推薦の枠は取りやすくなるというメリットがあります。
あるいは、その高校の特色を生かして大学受験を有利にする方法もあります。単位制で得意な科目ばかりを専攻して内申を上げる方法や、部活動に力を入れている高校に入学し、部活動の延長線上で大学の推薦枠を取ったり、AO入試に活用したりする例もあります。

さらに、大学を簡単に指定校推薦などの推薦で受けてしまっていいのか?という疑問ですが、
一時期、指定校推薦などの方法で入学した大学生の質が悪すぎるとの理由で、企業に入社する際、どういう受験で大学に入学したかを聞かれるケースがありました。
しかし、これだけ、高校・大学で推薦制度が浸透した今、入学方法にこだわる企業は少なくなっているでしょう。
もっと言えば、推薦か一般かという受験方法よりも、学生時代に「何をしたか」こそ、優先すべき質問事項になっているはずですし、企業がもっと知りたいのは、「これから何をしたいのか」ということでしょう。

それと同様に、高校の推薦受験の面接でも、「将来何がしたくて、そしてそのために、この高校で何を学びたいのか」を問いかけてくるのです。

志望校を決める時には、高校だけを見るのではなく、本来、そのもっと先を見ていなければならないのです。
「もっと先」とは・・・?
自分の将来です。
ちょっと大袈裟に聞こえますね。
柔らかく、「夢」や「希望」と言ってもいいのです。
遠くのことがわからない、想像できない、
それは当たり前です。
でも、一生懸命考えたり想像したりすることが大事なのです。

まとめると、
志望校決定、
初めりは「なんとなくの興味」
最後の決め手は「夢」。

え、そんなふんわりでいいの?

はい。
ふんわりしてそうで、奥は深いです。
これから一生懸命迷いましょう。




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