プログラミング教室が増えている理由は?

プログラミング教室が増えてきた!なぜ?

今、あちこちでプログラミング教室の案内や広告を見かけませんか?
一体どうしてでしょう?

理由① 2020年度から小学校で必修科!

現在の情報社会が一層進展する新たな社会に向けて、学習指導要領が改定されました。

学習指導要領改訂 全面実施年

小学校: 2020年度〜

中学校: 2021年度〜

高等学校: 2022年度〜


学習指導要領の改訂により、情報教育の見直しが行われ、小・中・高等学校において、上記年度よりプログラミング教育の必修化が始まりました。

小学校におけるプログラミング教育では、以下の「三つの柱」に沿って、資質・能力を育みます。

小学校プログラミング教育 
資質・能力の「三つの柱」

「知識及び技能」
身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気づくこと。

「思考力、判断力、表現力等」
発達の段階に即して、「プログラミング的思考」を育成すること。

「学びに向かう力、人間性等」
発達の段階に即して、「コンピュータの働きを、より良い人生や社会づくりに活かそうとする態度を涵養すること。


中学校では、技術・家庭科において、プログラミングに関する内容が取り扱われ、
高等学校では、「情報I」という必修科目が設置されます。

なぜ、小・中・高等学校でプログラミングが必修化されたのでしょうか?
それは、今の子供たちが世の中に出る頃には、プログラミングは一部の人たちだけが担うのものではなく、仕事の種類に関係なく、さまざまな場面でそのスキルを必要とされるからです。

参考資料:
小学校プログラミング教育の手引(第三版) /令和2年2月文部科学省

理由②将来、業種に関係なく必要なスキルに!

飲食業、小売業、製造業、サービス業、どの業種でも、必ず仕事の効率を上げるためには「システム」というものが必要になります。それぞれの業界で使用しているシステムは、全てプログラムで制御されています。

現在の大人がパソコンでワードやエクセルを使うことを当たり前に必要とされるように、今の子供たちが社会で活躍するときには、プログラミングスキルを要求されるようになります。

そうなれば、もちろん、プログラムというものは、一部の情報系の学問を習得した理系出身者だけが担うものではなくなるでしょう。

いわば、現在の「英語」の位置付けとも言えるかもしれません。
「英語」は、文系理系関係なく全ての学生の必須科目であり、グローバル社会において、英語の4技能(聞く・話す・読む・書く)ができれば、社会において選択肢が大きく広がり優位に立てることはいうまでもありません。

「英語」が世界の共通語であり、ブローバルに円滑なコミュニケーションを図る上で大切なツールであるように、プログラミングも、行おうとする方向に指示を出し問題を解決していくための大切なツールとなるわけです。

近年、世界中の人と繋がるインターネット、自動運転や自動ブレーキを搭載した自動車、介護ロボット・・わずか十数年前には空想でしかなかったようなことが、次々と実現しています。
その背景には、さまざまな情報を制御しているプログラムが組まれていますが、現在、その技術者の数は全く足りてはいません。

プログラミングスキルを身につけた子供たちは、将来の職業選択の幅を広げることができることでしょう。
それだけではなく、ITスキルを身につけることにより世界中どこにいても、パソコンひとつで仕事をすることもできます。

これらを見据えて、子供たちがプログラミングを前向きに楽しく習得する場として、子供たちを対象にしたプログラミング教室が増えているのです。

本当に身につけたいことは?

将来、プログラミングスキルが必要であることはわかりますが、プログラミングを学習するに当たって、本当に身につけたいことは何でしょうか?

決してスキルだけが重要なのではないのです。

プログラミングを学ぶときには、どういう命令を出せばどういう結果になるのかということを常に試行錯誤することになります。
自分が作ったプログラムが思った結果にならないことも多々あるでしょう。
その試行錯誤が、問題解決の糸口であり、プログラムというのは、本来、問題解決を目的としているのです。

未来を担う子供たちが、本当に身につけなければならないことは、「今、起っている問題を解決していく能力」でしょう。
プログラミングを学ぶ本当の理由は、ここにあるのではないでしょうか。